先日のブログでは、ハイブリッド車から電気自動車そしておこる自動運転化の流れをみると、法令によってガソリンエンジンの在り方はすぐ変わってしまうかもしれないなんて感想を書いたんですが、そんな悠長なものではありませんでした。

 すでに予定されている燃費規制、騒音規制、内燃機関自動車の販売禁止はそれぞれ非常にインパクトがあり、まだ実感はできませんがガソリンエンジンは近いうちに自動車には積まれないことになりそうです。 

厳しい燃費規制

 燃費規制については 国土交通省 にあるとおり、2030年にはリッターあたり25.4kmになるようです。 これは企業平均?なので 個々のモデルに対してではないそうです。エコカーをたくさん作っていたらその中に燃費の悪いモデルが入っていても大丈夫なようです。 最近の燃費表示はひじょうに実燃費に近くなっています。昔みたいに実際はカタログの半分かな、なんてことはないのです。 うちのロードスターは乗り方が悪いのか 8~10Km/Lです。

 厄介なのは騒音規制

 騒音規制は2022年に新発売されるものから対象。走行中(加速騒音測定基準がある)に発生させる騒音が68db 以下のものでないと新たなモデルは発売できなくなります。

(訂正  2021年10月現在導入は決定していないもようです。 記事はこちら。 こちらも )

 いろんな記事を見ると、ガソリンエンジンどころかハイブリッド車も今の仕様のままじゃ無理だろうとのこと。モーターのみが搭載可能になるようです。騒音の音源はエンジンだけでなくタイヤと地面の摩擦からも発生していて2022年からの規制はこのタイヤについても対象になるようです。タイヤの騒音を減らそうとすると細くすることになっていくとのこと。つまり2022年の騒音規制をクリアしようとすると、動力は電気モーターで細いタイヤをはかせ、なおかつ重量を抑えないといけない。

 

 近く発売される予定の フェアレディZ が 騒音規制前 最後のガソリンスポーツカーになり、この後にはガソリン車のスポーツカーの新型は出ないだろうということです。今までに発売されている車の継続販売は今のところOKらしいので、22年までに発売された新車がすぐに発売停止になるわけではありません。いつまで売ってくれるのかは不明なので、買える時に買わないといけないでしょうね。とうぜん人気の中古車はますます高くなるんでしょう。

これは東北工業大学のHPより借用の画像です。細いタイヤで軽量、空力に優れる。未来のスポーツカーはモーターで走るこんな感じのエコランカーみたいになるんでしょうね。

 自治体が出す発売禁止の方針

 さらに 内燃機関自動車の発売禁止。これはヨーロッパを中心に2030年から40年にかけてガソリンとディーゼルのエンジン搭載車の販売を禁止にする方針を打ち出す国が続出しています。

都市部への乗り入れ禁止

 たとえばロンドン中心部では2020年から既に乗り入れ禁止を実施しています。AFPの記事はこちら

メーカーの対応策、問題なのは雇用

 トヨタ自動車の社長がガソリンエンジンが廃止になると雇用100万人規模で影響が出てくると訴えています。水素による燃料電池車である電動車だけでなく既存のエンジン技術を使った水素エンジン車を開発して雇用を守る内容のコメントが出ていました。水素エンジンは二酸化炭素排出の観点からすると有効なのでしょうが、あくまで内燃機なので騒音規制に対してはどうなのかと思ってしまいます。いくら炭素の排出がないとはいえシリンダーの中で爆発させるので騒音はでるでしょう。トヨタはこんな感じですがほかのメーカーはどうしてるんでしょうか。

水素燃料電池車のMIRAI (トヨタHPより)

 

水素エンジン搭載カローラ(GAZOOレーシングHPより)

ロードスターの次期モデルは電動になるんでしょうね