先日リモートのウェブセミナー(オートアフターマーケット)で興味深い話を聞いた。
話者はトヨタ出身損保側にいる人。エニカやキントを開発したらしい。これからはどんどん個人で車両を保有する時代ではなくなっていく。所有せずに利用するものになるだろうというもの。そうすると自動車保険を含む既存の事業は狭くなってく。そのためにいろいろ事業を開発しているとのこと。
テクノロジーで不便なものが解消されていくのは時代の流れだろうし、公共交通の負担と、個人の技量任せな運転(たとえば高齢者特有の事故など)で車両の利用が困難になっていくのはどうにかしたいところなんだろうと思う。
キントというのは残価設定ローンのことなのでたいして目新しいものではない。
エニカは、個人の車を貸してくれるマッチングサービス。シェアリングサービスというのか。いろんな車があって面白いと思う。これはぜひ使ってみたい。(別のページに書きます) https://anyca.net/
ロードスターが全国では70台ほど登録されている。料金は24時間で6,000円からになっている。
エニカは面白そうな車を安く借りられるだけでなく、その貸し出し料金で所有者の金銭的負担を和らげる目的もある。
セミナーでは自動車がどうなっていくかについて語られた。今後も電気自動車化が続き、さらに自動運転に進んでいくとの流れのようだ。 特に自動運転が広範囲に活用されることによって、環境とか、事故とか渋滞とか物流とかいろんな問題が改善する 。
ガソリンエンジンについては、なくなるかではなく、運転自体が規制されるようになるだろうとの予想。
馬のことを例にしている。
そのうち運転が好きな人は乗馬クラブのように場所を決められて(サーキットのような所なんだろう)そこで乗ってねという時代にクルマもなるだろう。と予想していた。
そうすると自動車保険が不要になるので、保険業界は過渡期含めて何か考えないと。ずっと客との接触を保てるかどうかが重要なので、過渡期の今はいろいろと接触を続けていくための事業を開発しているということだ。
今後の自動運転になる過渡期で彼らが提案するのが、クルマを自分で使ってない時間はエニカで車を貸す。その間空く駐車場はアキッパで貸す。これでいくらかの収入を得てはどうかというもの。 高齢で車の所有を辞めた後、駐車場は貸し出すことで収入の足しにする。いずれ孫がその駐車場を使う時に、保険会社はまた入ってもらう。
車両メーカーだけでなく、保険でもとにかく顧客との接点、関係をもち続けて切れてしまわないようにすることが重要との認識だ。
内燃エンジンを使う車と比較し、電気モーターを車に使う場合、圧倒的に部品点数が少ないので参入障壁が低いという記事を読んだことがある。 モーター制御プログラム以外、新しい技術が必要なことはほとんどないらしいそうです。
環境問題とか、石油資源の話が絡み、法令が決まれば一気にガソリンエンジンは少なくなるんだろうと思います。現在世界中にある内燃機関車がすぐになくなることは無いでしょうが、こないだまであんなにあった2ストロークエンジン車があれよという間にほぼ絶滅させられたのを考えると、非常に現実的な話になりますね。2020年12月8日の都議会本議会で小池都知事が突如「都内で販売される新車について、2030年までに脱ガソリン車とする」という方針を表明しています。都知事の強硬な姿勢はあまり気分のよいものではないですが、現実はどう動くんでしょうか。2030年はあと10年 ありません。 都知事の言うようにはいかないでしょう。あるいは雇用を大幅に減らすだけの結果になってしまうかもしれません。
先月末のニュースではGAFAが自動運転に関連する分野に投資を拡大しているとのこと。新しく利益を誰かが得るかで自動車の現状が変わるタイミングが大きく左右されそうですね。
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